百人一首を覚える あらざらむ 56.和泉式部

■小倉百人一首 56番歌                                        百首一覧

あらざらむこの世のほかの思ひ出に 今ひとたびの逢ふこともがな   和泉式部

・かな表示
あらざらむ このよのほかの おもひでに いまひとたびの あふこともがな
・読み
あらざらん このよのほかの おもいでに いまひとたびの あうこともがな
・歌人名
いずみしきぶ


■意味
私の命はもうすぐ 尽きてしまいます。
せめて、あの世への大切な思い出として、私の命が尽きるまでにもう一度だけ、
あなたにお逢いしたいものです。


■解説
あらざらむ   … 生きていないだろう
この世のほか  … あの世。死後の世界。
あふこともがな … 逢いたいものだ。
         「あふ」(逢ふ)は夜を共に過ごす意味を含んでいる。



和泉式部(いずみしきぶ、978?〜? 、生没年差 ? )
 平安時代中期の人。_ 
 中期を 930〜1060年 の 130余年間として。 (平安時代は 794〜1192年 の 約400年間)_

大江雅致(おおえのまさむね)の娘。
60.小式部内侍 の母。
『和泉式部日記』の作者。
66代 一条天皇(在位:986〜1011、年差25年)の中宮、彰子に仕える。

56番 和泉式部 〜 62番 清少納言まで、
66代 一条天皇 の「皇后 藤原定子」&「中宮 藤原彰子」に使えた女官が続きます。

56 あらざらむこの世のほかの思ひ出に いまひとたびの逢ふこともがな  和泉式部
57 めぐりあひて見しやそれとも分かぬまに 雲がくれにし夜半の月かな  紫式部
58 ありま山ゐなの笹原風吹けば いでそよ人を忘れやはする       大弐三位
59 やすらはで寝なましものを小夜更けて かたぶくまでの月を見しかな  赤染衛門
60 大江山いく野の道の遠ければ まだふみも見ず天の橋立        小式部内侍
61 いにしへの奈良の都の八重桜 けふ九重ににほひぬるかな       伊勢大輔
62 夜をこめて鳥の空音ははかるとも よに逢坂の関はゆるさじ      清少納言

この7人だけを見てみても人物関係が面白いです。
和泉式部と小式部内侍は親娘。 (大江家系)
紫式部と大弐三位も親娘。    (藤原北家系)
赤染衛門は、40.平兼盛が「わたしの娘だ!」と主張した その娘さん。(大江家に嫁ぐ)
伊勢大輔は、49.大中臣能宣朝臣の孫。
清少納言は、42.清原元輔の娘。&36.清原深養父のひ孫。

彰子は、藤原道長の長女。(道長は、藤原兼家の五男)  56.和泉式部〜61.伊勢大輔まで
定子は、藤原道隆の長女。(道隆は、藤原兼家の長男)  62.清少納言のみ

百人一首にからむ、藤原北家系 ・ 大江系 ・ 清原系 の系図・系譜
    

和泉式部は藤原道長に「浮かれ女」とからかわれるほどに恋多き女性だった。
橘道貞と結婚して小式部内侍を生む。
夫が地方へ赴任している留守に為尊親王(ためたか)と恋に落ちる。
親王が亡くなると、親王の弟の敦道親王(あつみち)と恋をする。
夫に離別され父にも勘当されながら式部は恋を貫く。
このようなことが、『和泉式部日記』に書かれている。

なので和泉式部は、
この和泉式部の歌 冒頭「あらざらむ」という言葉のイメージとは裏腹に
恋に対して かなり情熱的に、恋で活力を満たしながら、力強く生きた女性
だったのだろうと推察されます。

最後には藤原保昌に嫁いで夫の任地 丹後に向かった。( ← 60.小式部内侍の歌でも歌われている)
和泉式部の墓は、新京極通六角下ルの誠心院にある。

京都市中京区新京極通  誠心院





■小倉百人一首が より一層 おもしろくなる ミニ知識

1.小倉百人一首の時代背景・歴史背景、 藤原家系&冷泉家について

2.小倉百人一首 百歌人の 氏・家 系統 分類、 血統つながり
 (概略:多い順並び)
01. 藤原   34人 (筆頭、18番 藤原敏行朝臣)
02. 源    13人 (筆頭、14番 川原左大臣)
03. 皇族   10人 (筆頭、01番 天智天皇)
04. 大江    6人 (筆頭、23番 大江千里)
05. 清原    3人 (筆頭、36番 清原深養父)

06. 小野    2人 (筆頭、09番 小野小町)
07. 良岑    2人 (筆頭、12番 僧正遍昭)
08. 在原    2人 (筆頭、16番 中納言行平)
09. 文屋    2人 (筆頭、22番 文屋康秀)
10. 壬生    2人 (筆頭、30番 壬生忠岑)
11. 紀     2人 (筆頭、33番 紀友則)
12. 平     2人 (筆頭、40番 平兼盛)
13. 大中臣   2人 (筆頭、49番 大中臣能宣)

14. その他  18人 (筆頭、03番 柿本人麻呂)


[その他]グループの歌人は、
「百人一首歌人の中には 同族系統の人 は居ない」 と思われる歌人です。
 
posted by 百人一首散策人 at 00:00 | Comment(0) | TrackBack(0) | 百人一首を1日1首覚える | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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