百人一首 百首一覧  その2

百歌人の生没年 概略分布


・飛鳥時代後期(660年頃〜710年)
01 秋の田のかりほの庵の苫をあらみ わが衣手は露にぬれつつ      天智天皇
02 春すぎて夏来にけらし白妙の 衣ほすてふ天の香具山         持統天皇
03 あしひきの山鳥の尾のしだり尾の ながながし夜をひとりかも寝む   柿本人麻呂

・奈良時代(710年〜794年)
04 田子の浦にうち出でてみれば白妙の 富士の高嶺に雪は降りつつ    山部赤人
05 奥山に紅葉ふみわけ鳴く鹿の 声きくときぞ秋はかなしき       猿丸太夫
06 かささぎのわたせる橋におく霜の しろきを見れば夜ぞふけにける   中納言家持
07 天の原ふりさけ見れば春日なる 三笠の山に出でし月かも       阿倍仲麻呂
 
・平安時代前期(794年〜930年頃)
08 わが庵は都のたつみしかぞすむ 世をうぢ山とひとはいふなり     喜撰法師
09 花の色はうつりにけりないたづらに わが身世にふるながめせしまに  小野小町
10 これやこの行くも帰るもわかれては しるもしらぬも逢坂の関     蝉丸 
11 わたの原八十島かけて漕ぎ出でぬと 人には告げよ海人のつり舟    参議篁
12 天つ風雲のかよひ路吹きとぢよ をとめの姿しばしとどめむ      僧正遍昭
13 筑波嶺のみねより落つるみなの川 恋ぞつもりて淵となりぬる     陽成院
14 みちのくのしのぶもぢずりたれ故に 乱れそめにしわれならなくに   川原左大臣
15 君がため春の野に出でて若菜つむ わが衣手に雪は降りつつ      光孝天皇
16 たち別れいなばの山の峰に生ふる まつとし聞かばいま帰り来む    中納言行平
17 ちはやぶる神代もきかず竜田川 からくれなゐに水くくるとは    在原業平朝臣
18 住の江の岸に寄る波よるさえや 夢の通い路人目よくらむ      藤原敏行朝臣
19 難波潟みじかき芦のふしの間も 逢はでこの世をすぐしてよとや    伊勢
20 わびぬれば今はたおなじ難波なる みをつくしても逢わむとぞ思ふ   元良親王 
21 いま来むと言ひしばかりに長月の 有明の月を待ちいでつるかな    素性法師
22 吹くからに秋の草木のしをるれば むべ山風を嵐といふらむ      文屋康秀
23 月見ればちぢにものこそ悲しけれ わが身一つの秋にはあらねど    大江千里
24 このたびは幣もとりあへず手向山 紅葉の錦神のまにまに       菅家
25 名にし負はば逢坂山のさねかづら 人に知られでくるよしもがな    三条右大臣
26 小倉山峰のもみぢ葉こころあらば 今ひとたびのみゆき待たなむ    貞信公
27 みかの原わきて流るるいづみ川 いつみきとてか恋しかるらむ     中納言兼輔
28 山里は冬ぞさびしさまさりける 人目も草もかれぬと思へば      源宗于朝臣
29 心あてに折らばや折らむはつ霜の 置きまどはせる白菊の花      凡河内躬恒
30 有明のつれなく見えし別れより 暁ばかり憂きものはなし       壬生忠岑 
31 朝ぼらけ有明の月とみるまでに 吉野の里にふれる白雪        坂上是則
32 山川に風のかけたるしがらみは 流れもあへぬ紅葉なりけり      春道列樹
33 久方の光のどけき春の日に しづこころなく花の散るらむ       紀友則
34 たれをかも知る人にせむ高砂の 松も昔の友ならなくに        藤原興風
35 人はいさ心も知らずふるさとは 花ぞ昔の香ににほひける       紀貫之
36 夏の夜はまだ宵ながら明けぬるを 雲のいづこに月宿るらむ      清原深養父
37 しらつゆに風の吹きしく秋の野は つらぬきとめぬ玉ぞ散りける    文屋朝康
38 わすらるる身をば思わず誓ひてし 人のいのちの惜しくもあるかな   右近
39 浅茅生の小野の篠原しのぶれど あまりてなどか人の恋しき      参議等

・平安時代中期(930年頃〜1060年頃)
40 忍ぶれど色にいでにけりわが恋は ものや思ふと人の問ふまで     平兼盛 
41 恋すてふわが名はまだき立ちにけり 人しれずこそ思ひそめしか    壬生忠見
42 契りきなかたみに袖をしぼりつつ 末の松山浪越さじとは       清原元輔
43 あひみてののちの心にくらぶれば 昔はものを思わざりけり     権中納言敦忠
44 逢ふことの絶えてしなくはなかなかに 人をも身をも恨みざらまし   中納言朝忠
45 あはれともいふべき人は思ほえで 身のいたづらになりぬべきかな   謙徳公
46 由良のとを渡る舟人かぢを絶え 行方も知らぬ恋のみちかな      曾禰好忠
47 八重むぐらしげれる宿のさびしきに 人こそ見えね秋は来にけり    恵慶法師
48 風をいたみ岩うつ波のおのれのみ くだけてものを思ふころかな    源重之
49 みかきもり衛士のたく火の夜はもえ 昼は消えつつものをこそ思へ   大中臣能宣
50 君がため惜しからざりし命さへ 長くもがなと思ひけるかな      藤原義孝 
51 かくとだにえやはいぶきのさしも草 さしも知らじな燃ゆる思ひを  藤原実方朝臣
52 明けぬれば暮るるものとは知りながら なほ恨めしき朝ぼらけかな  藤原道信朝臣
53 なげきつつひとりぬる夜の明くるまは いかに久しきものとかは知る 右大将道綱母
54 わすれじの行末まではかたければ 今日をかぎりの命ともがな     儀同三司母
55 滝の音はたえて久しくなりぬれど 名こそ流れてなほ聞えけれ     大納言公任
56 あらざらむこの世のほかの思ひ出に いまひとたびの逢ふこともがな  和泉式部
57 めぐりあひて見しやそれとも分かぬまに 雲がくれにし夜半の月かな  紫式部
58 ありま山ゐなの笹原風吹けば いでそよ人を忘れやはする       大弐三位
59 やすらはで寝なましものを小夜更けて かたぶくまでの月を見しかな  赤染衛門
60 大江山いく野の道の遠ければ まだふみも見ず天の橋立        小式部内侍 
61 いにしへの奈良の都の八重桜 けふ九重ににほひぬるかな       伊勢大輔
62 夜をこめて鳥の空音ははかるとも よに逢坂の関はゆるさじ      清少納言
63 今はただ思ひ絶えなむとばかりを 人づてならでいふよしもがな   左京大夫道雅
64 朝ぼらけ宇治の川霧たえだえに あらはれわたる瀬々の網代木    権中納言定頼
65 恨みわびほさぬ袖だにあるものを 恋にくちなむ名こそ惜しけれ    相模
  ( 66.大僧正行尊、67.周防内侍 は平安後期の先頭へ )
68 心にもあらでうき世にながらへば 恋しかるべき夜半の月かな     三条院
69 嵐吹く三室の山のもみぢ葉は 龍田の川の錦なりけり         能因法師
70 さびしさに宿を立ち出でてながむれば いづくも同じ秋の夕暮     良暹法師 

・平安時代後期(1060年頃〜1192年)
66 もろともにあはれとも思へ山桜 花よりほかに知る人もなし      大僧正行尊
67 春の夜の夢ばかりなる手枕に かひなく立たむ名こそ惜しけれ     周防内侍
  ( 68.三条院、69.能因法師、70.良暹法師 は平安中期へ )
71 夕されば門田の稲葉おとづれて 蘆のまろ屋に秋風ぞ吹く       大納言経信
72 音に聞く高師の浜のあだ波は かけじや袖の濡れもこそすれ   祐子内親王家紀伊
73 高砂の尾上の桜咲きにけり 外山の霞立たずもあらなむ       前中納言匡房
74 憂かりける人をはつせの山おろしよ はげしかれとは祈らぬものを   源俊頼朝臣
75 契りおきしさせもが露を命にて あはれ今年の秋もいぬめり      藤原基俊
76 わたの原漕ぎ出でて見ればひさかたの 雲居にまがふ沖つ白波     (歌人1)
77 瀬をはやみ岩にせかるる滝川の われても末にあはむとぞ思ふ     崇徳院
78 淡路島かよふ千鳥のなく声に 幾夜寝ざめぬ須磨の関守        源兼昌
79 秋風にたなびく雲の絶えまより もれ出づる月の影のさやけさ    左京大夫顕輔
80 長からむ心も知らず黒髪の みだれて今朝はものをこそ思へ     待賢門院堀河 
81 ほととぎす鳴きつる方をながむれば ただ有明の月ぞ残れる    後徳大寺左大臣
82 思ひわびさても命はあるものを 憂きにたへぬは涙なりけり      道因法師
83 世の中よ道こそなけれ思ひ入る 山の奥にも鹿ぞ鳴くなる    皇太后宮大夫俊成
84 ながらへばまたこのごろやしのばれむ 憂しと見し世ぞいまは恋しき 藤原清輔朝臣
85 夜もすがらもの思ふころは明けやらで 閨のひまさへつれなかりけり  俊恵法師
86 なげけとて月やはものを思はするかこち顔なるわが涙かな       西行法師
87 むらさめの露もまだひぬまきの葉に 霧たちのぼる秋の夕ぐれ     寂蓮法師
88 難波江の芦のかりねのひとよゆゑ みをつくしてや恋ひわたるべき  皇嘉門院別当
89 玉の緒よ絶えなば絶えねながらへば 忍ることの弱りもぞする     式子内親王
90 見せばやな雄島のあまの袖だにも 濡れにぞ濡れし色はかはらず   殷富門院大輔 
91 きりぎりすなくや霜夜のさむしろに 衣かたしき独りかも寝む     (歌人2)
92 わが袖は潮干に見えぬ沖の石の 人こそ知らね乾くまもなし      二条院讃岐
(歌人1) ・・・ 法性寺入道前関白太政大臣
(歌人2) ・・・ 後京極摂政前太政大臣

・鎌倉時代前期(1192年〜1240年頃)
93 世の中は常にもがもな渚こく あまの小舟の綱手かなしも       鎌倉右大臣
94 み吉野の山の秋風さ夜ふけて ふるさと寒く衣うつなり        参議雅経
95 おほけなく憂き世の民におほふかな わが立つ杣にすみぞめの袖   前大僧正慈円
96 花さそふ嵐の庭の雪ならで ふりゆくものはわが身なりけり    入道前太政大臣
97 来ぬ人をまつほの浦の夕なぎに 焼くや藻塩の身もこがれつつ    権中納言定家
98 風そよぐならの小川の夕暮れは みそぎぞ夏のしるしなりける     従二位家隆
99 人もをし人もうらめしあぢきなく 世を思ふゆゑに物思ふ身は     後鳥羽院
100 ももしきや古き軒端のしのぶにも なほあまりある昔なりけり     順徳院


posted by 百人一首散策人 at 00:00 | Comment(0) | TrackBack(0) | 百人一首を1日1首覚える | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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