百人一首散策人 プロフィール

4.
百人一首の歌にしばしば登場する「有明の月」ってナンなの?
がキッカケで百人一首に関心を持ち始めたのが、1997年の秋です。
あとで分かったのですが、「有明の月」自体は「百首の内の4首」に登場します。
ですが当時の私には、百首の中のいたるところで歌われているよう感じました。

私は文学歴史的なことよりも科学的なことが好きでした。
ですから中学生時代など 十代の頃、国語や社会と言った科目には関心薄く、
それらの科目は適当に通り過ぎたものです。百人一首にも余り関心を持ってはいませんでした。
ところが、1997年の秋ごろ、「百人一首のまんが本」にチラチラと接する機会があり、それが
当時 習慣にしていたジョギングで 夜ごと目に入る「月の姿・月の変化」とリンクしました。
理科レベルの天文学的関心から 百人一首に惹かれていった。
これが、「私と百人一首」の始まりです。

「百人一首から月に親しむ 目次」 ⇒ 「有明の月とは?


3.
そういうきっかけから百人一首の世界に入り込んでいった私ですが、
いざ入り込んでみると、私の関心を引いた天文学的なエッセンスもさることながら、
男女の好いた惚れたの表現など 実に面白く、
「初等天文学のエントランス。みやびなエロチシズムに満たされた歌集」と思うようになりました。
そうして、どんどん百人一首への関心が深まって行きました。

小倉百人一首は 恋心を歌った歌が 43首 と多いです。そして、
よく似た歌があったり、
歌人同士が親子であったり先祖子孫であったり、
なぜこんな歌が選ばれたのかと不思議に思う歌があったり、
いつまでも完成しないジグソーパズルのような面白さがあります。
それを味わうためにエクセルで 単純な歌検索シート) を作りもしました。

) 「G3」セルで歌検索。「HIJ3」セルで歌人検索。

関連記事群 ⇒ 「百人一首 同じ語句、共通点 のある歌」
このブログでは 「百人一首との親しみ方」 の ひとつを紹介させて頂いてます。



2.
また、2008年12月 奈良で 林直道氏のミニ講演「百人一首は歌織物」を聴きました。
最近はこれがきっかけで、林氏の「 ’歌織物説’ の美しさ」 に大きな関心を持っています。
と言うのは、林氏のとなえておられる
「百人一首の配置&並び方」 を 私は「とても綺麗」と感じますので。
そして、なぜ林氏が「これほどに美しくスマートな並び方」() に思い至ったのか
私は そこに より大きな関心があります。
… 10×10 と言う ’超超天文学的なケース数の並び方’の中のたった一つ。

実のところ私は次のように思っています。林直道氏は、「後鳥羽院・順徳院に関係の深い 水無瀬 という土地」 がある時点で強烈に百人一首とリンク(連結・合体)して、その土地になんとか百首を当てはめよう、というアイデアが湧いてきたのだろう、と。勿論レベルは違いますが、私がジョギング中の月の姿を毎夜見て、ふとしたきっかけで百人一首の中の「有明の月」がリンクしてしまった、のと同じと言えば同じです。

ですので、「超超天文学的なケースのひとつを発見した」と言うよりも、あるいは「藤原定家の隠れた意図を見つけ出した」と言うよりも、「自分のアイデアがより多くの人に認められるようにと裏付けを重ねた」こと、その情熱と結果に「凄い!」「美しい!」と私は感じるわけです。

科学の世界での自然法則も、多くは、ある科学者がある情熱のもとに見つけたあるいは考え出した「ある条件下での局所的な規則」であって、それが適当に利用価値があるので今のところ「絶対的普遍的な真実である」とみなされている、と言えなくもないですので。

そう考えると、『百人秀歌』(※) が見つかった事に始まる「百人一首暗号解読」というのも、その説が真実を言い当てているかどうかよりも、そういう切り口で百人一首に切り込み、結果としてその方なりの美しい結論に辿り着いた「その方の情熱」、に感心する私です。

(※) 『百人秀歌
1951年(昭和26年)、有吉保が宮内庁書陵部で見つけた。
・昭和26年=まだまだ戦後の雰囲気が残っていたであろう時期。
これがのちに、織田正吉氏の『 絢爛たる暗号 』を産み、
この織田氏の著書が、「百人一首の謎解きブーム」を産んだのだろう、と私は思ってます。
ですので、「百人一首の謎解き」関連の著者はこの世代以降の方が多いです。


1.
織田正吉氏の 『 絢爛たる暗号 』 は、
百人一首謎解きブームを起こした本でとても貴重で興味深かったです。

太田明氏の 『 百人一首の魔方陣 』 も、
「百人一首の配置には、円周率や黄金比が隠されている」と
なにやら 『 ダビンチコード 』 的な面白さがありました。

でも最終的に私は、「百人一首は歌織物である」と言う
「林直道氏の説」がお気に入りとなりました。

定家は 『 百人秀歌 』 に次のような言葉を書き留めています。
「名誉の人 秀逸の人 皆これを漏らす 用捨は心にあり 自他の傍観あるべからざるか」
関連記事 ⇒ 「百人一首の中で、なぜこの歌が?と思う歌」

百人一首散策人
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posted by 百人一首散策人 at 00:00 | Comment(2) | TrackBack(0) | プロフィール | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント


はじめまして。
林直道の教え子で、藤松と申します。

歌織物について取り上げて頂いて、先生が見たらきっと喜ぶことと思います。プリントアウトして持っていきたいと思っています。

最近、先生が「隠岐後鳥羽院と『百人一首』の秘密」(『北東アジア研究』第6号 島根県立大学地域研究センター)という論文を発表されましたが、もしご興味があればメールで差し上げたいと思いまして、コメントを記入しました。

よかったら返信ください。


コメントの表示・非表示のまま、どちらでも結構です。ブログの内容を見て、連絡を差し上げたかっただけですので・・・


突然失礼しました。


Posted by 藤松 at 2011年06月09日 12:25
藤松さん。コメントありがとうございます。ミクシーの百人一首コミュで私が立てたイベントトピ経由の方なのだろうなと思っているのですが、いかがでしょうか…。ありがとうございます。平安遷都1300年祭の前年ですので2009年、奈良で、林直道さんのミニ講演を聴きました。とても楽しいお話しでした。家宝的な百人一首札も見せていただきました。また、書籍では『百人一首の秘密』『百人一首の世界』の2冊は読みました。そういうことですので、猫に鰹節的なお言葉、甘えさせていただきまして、メールで送って下さいませ。アドレスは、prius@key.ocn.ne.jp です。ありがとうございます。よろしくおねがいいたします。
Posted by 百人一首散策人 (このブログのライターです♪) at 2011年06月09日 18:09
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