落語 陽成院  要約 (2〜1)

2.
金さんが横丁の先生に尋ねた。

「筑波嶺の みねより落つる 男女の川 恋ぞ積もりて 淵となりぬる」
という歌がありまっしゃろ、先生。
この歌の意味を教えて下さらんか。


横丁の先生曰く。

京都の陽成院という寺の前で相撲があったんじゃな。
そこで力士、「筑波嶺」と「男女の川」が取り組みをしたんじゃ。
その取り組みでじゃなぁ、「筑波嶺」が「男女の川」を投げ飛ばした。
すると、「男女の川」は山の外まで放り出された。
その取り組みの凄さに 見物人が わっと大きな声をあげた。
その大きな声が 天皇の耳にまで届いた。
そして、「筑波嶺」は褒美として扶持(※)を賜ったんじゃ。


1.
金さんがさらに横丁の先生に尋ねた

「なりぬる」はどういうことですねん。


横丁の先生曰く。

「なりぬる」はじゃなぁ〜…。
声が積もって扶持になったじゃろう。
勝った「筑波嶺」がこの扶持で、妻娘のために小町香を買って帰ったんじゃ。
すると女どもが、その小町香をべたべたと塗りたくったんじゃな。
だから「なりぬる」じゃ。


アウトラインはこのような感じです。「ちはやふる」と同じパターンです。
「ちはやふる」も「陽成院」も 知ったかぶり を笑う噺です。
こういう噺が落語になるほどに、
「百人一首が昔から、庶民の間に浸透していた」と言うことが窺われます。

・扶持(ふち)
「助ける」という意から転じて、武士が米などを給して家来・奉公人を置くこと。
またその支給される米(扶持米)のこと。
戦国時代以前も家臣に米を給することを扶持とよんでいた。
江戸時代に制度化された。
「扶持」の「扶」は、「相互扶助」の「扶」。


posted by 百人一首散策人 at 00:00 | Comment(0) | TrackBack(0) | 百人一首を題材にした落語 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。
※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

この記事へのトラックバック