百人一首 「嵐」のある歌

小倉百人一首で、「嵐」が出てくる歌は次の3首です。


22 吹くからに秋の草木のしをるれば むべ山風を嵐といふらむ  文屋康秀
69 嵐吹く三室の山のもみぢ葉は 龍田の川の錦なりけり     能因法師
96 花さそふ嵐の庭の雪ならで ふりゆくものはわが身なりけり  入道前太政大臣



百人一首で「嵐」というと私の場合、秋をイメージします。
22番、69番、は秋の歌です。

ですけど96番は、「嵐」とか「雪」が登場しているのですが、
どうやら歌っている季節は、先頭の「花」から「春に詠んだ歌」のようです。
ただ、春に詠んだ歌なのですが、人生の老嘆を歌っている歌です。


96  花さそふ嵐の庭の雪ならで ふりゆくものはわが身なりけり  入道前太政大臣

桜の花を誘って散らす激しい風が吹く庭。
そこに「降る」のは「雪」ではなく、
実は、「古」びて「行く」わが身なのだなぁ〜


この歌の女性歌人バージョンが9番歌だと感じます。

09  花の色はうつりにけりないたづらに わが身世にふるながめせしまに  小野小町

歌人の性別は違いますが、ほとんど同じ様な情景&意味合いの歌です。
この感覚をYouTubeでマッチングさせたのが、「百人一首と ♪川の流れのように」 です。

小野小町というネームバリューもあって、
9番の歌なら、百人一首に関心を持っている多くの人は知っています。
でも、96番 入道前太政大臣の歌は小野小町の歌ほどには知られていないようです。


ほかに、「嵐」そのものではないですが、
「山おろし(山颪)」で相手の心のつれなさを歌った歌があります。

74 憂かりける人をはつせの山おろしよ はげしかれとは祈らぬものを  源俊頼朝臣

心冷たいあの人が、私に心を向けてくれるようにと、私は観音様に祈ったんだ〜
あぁ〜なのに、初瀬の山の山颪(やまおろし)よ、
あの人の心がお前のように、いっそう激しく冷たくなれとは、祈らなかったんだけどなぁ〜…


「あらし」は、「嵐」(風のアタマに山)ですが、
「おろし」は、「颪」という漢字があります。
「颪」は「嵐」にくらべ馴染みは少ないですけど、
「風」の上に付いて文字がヘリコプターのプロペラのようで面白い漢字です。

この二文字を大きく書くと、 嵐・颪 です。

こうしてみると、「颪」が「下ってくる風」。
あぁ〜それで、「おろし」かぁ〜となっとくしてしまいます。
posted by 百人一首散策人 at 00:00 | Comment(0) | TrackBack(0) | 同じ語句、共通点 のある歌 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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