百人一首 涙のある歌

「涙」が出てくるのは次の2首です。 この2首の歌人は、2人とも法師(僧侶)です。


82 思ひわびさても命はあるものを 憂きにたへぬは涙なりけり  道因法師
86 なげけとて月やはものを思はするかこち顔なるわが涙かな   西行法師



■涙が2首
2首というのは印象よりも少ないです。
「嘆き」とか、「恨み」とかもありますので、
それらがひとつのグループとなって印象づけられたのでしょう。
調べるまでは、百人一首には涙が多いとの印象を持っていましたが、
調べてみるとそうでもありません。
「嘆き」とか「恨み」も、心根は陰湿なモノではなく、
おおむね色恋に関連したモノなので、色っぽくあり、優しく、愛らしいです。


■道因法師と西行法師について

・道因法師(どういんほうし、1090〜1182?)
  俗名は、藤原敦頼(あつより)。 俗名が藤原ですが藤原北家系ではないようです。
  歌道への執着が強く、逸話も多い。90才で歌合に参加したとも言われる。
  この歌は、自らの意思や理性では制御できない恋心を、「命」と「涙」とを対比させて詠んだ歌。
・歌の意味
  つれない恋人のことでいくら悩んだと言っても、
  それで死ぬこともなく、私はこうして生きながらえている。
  それでも辛さに堪えきれず、ついつい涙がこぼれてしまうのですよ〜。

・西行法師(さいぎょうほうし、1118〜1190)
  俗名は、佐藤義清(のりきよ)。
  北面の武士だったが出家。平安時代末期の代表的歌人。
・歌の意味
  嘆き悲しめと月が私に物思いをさせているのだろうか。いや、そうではない。
  そうではないのだが、そうとでも思いたくなるほど、
  月にかこつけるようにして、涙が流れてしまうのです。
posted by 百人一首散策人 at 00:00 | Comment(0) | TrackBack(0) | 同じ語句、共通点 のある歌 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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